触って(施術して)治す、触らずに(施術せずに)治す どっちが上等!?
2024年10月19日
今回のブログも患者さんに向けではなく、治療家向けの内容になります。
触って(施術して)治す、触らずに(施術せずに)治す どっちが上等!?
答えはズバリ、
「触らずに治す」
です。
ホンマかいな??
と思った方もおられると思いますが、理由をきちんと説明したいと思います。
今日、私が皆さんにお伝えしたいことは
①「他人(施術者)に何かされて治るよりも、自分自身(患者本人)で治した方が上等である」
②「治療院(整体院、整骨院、鍼灸院)は、触ることでお金をもらっている訳ではない」
の2点です。
先日、坐骨神経痛で右下肢のしびれを訴えられる方が来院されました。
まずお話を伺って思い当たる原因を聞きましたが、分からないとのこと。
徒手テストを行いました。
ラセーグ徴候(-)
Kボンネットテスト(+)
おそらく腰痛椎間板ヘルニアなどではなく、梨状筋症候群(お尻で神経が圧迫されているケース)の可能性が高いことをご説明しました。
また梨状筋症候群がどのような時に起こる(以下)のかも合わせてご説明しました。
・フローリングなどの固いところに長時間お母さん座りをしていた
・休めの姿勢や傾斜のあるところ(左右どちらかの下肢に偏った荷重)で長時間立ちっぱなし
・ズボンのお尻のポケットに財布を入れたまま長時間座る
そうすると患者さんは、
「そういえば寝る前に、右を下にした状態でスマホを観ていることが多かったです」
と言われました。
それも原因になったかもしれないので、差し支えなければなるべく減らしましょう。
とお伝えしました。
治療者に求められていることは、
「しっかりとお話を伺って、またお身体を触って、痛みや体調不良の原因を突き止めること」
です。
そこを抜きにして、根本治療などあり得ません。
今回の方のように、日常生活で不意に取っている姿勢・体勢が原因なのか
もしくは、食べ過ぎたのか、お身体を冷やしたのか、ストレスが溜まったのか、運動不足なのか、寝不足・過労なのか
何か原因があるはずですよね。
何の原因もなしに、痛くなる・不快な症状が発症する・病気になる
ということは考えにくいです。
治療家の方には、そのような観点で施術というものを捉えてもらいたいと思っています。
右下肢がしびれているんだな。
腰か右のお尻で神経が押されていると思うから、とりあえず揉んでおこう
と安易に考えないことです。
その方、その方の痛める・悪くなった背景があります。
そこを感じてゆきましょう。
施術をして治してもらった。当の本人は何もしなかった(生活習慣の改善・変化はなし)。
よりも
施術もしてもらったが、患者本人も痛みの原因に気が付いてそのような痛める習慣を改めて改善する努力をした
で治る方が、よっぽど良い治り方なんです。
患者さんが不調の原因を理解されていれば、今後小さな不調に襲われても自力で修復することが可能になります。
逆に、すべて治療者がやっていては、患者本人は原因も分からず何もできないので今後の不調に全く対応ができないままです。
「治療者が治すんじゃない、患者が治すんだ」
と免疫学の安保徹先生もよく言われていました。
自律神経免疫治療研究会(現在の自律神経病研究会)で勉強していた頃が懐かしいです。
↓自律神経免疫治療研究会での発表したことを綴ったブログはこちらをクリック↓
https://ameblo.jp/acu-sakura/entry-12090899604.html
2015/11/01 勉強会の後に安保先生と記念撮影
施術の仕事をしていると
「何分揉めばいくら貰える」
と目的を勘違いする方がおられます。
もちろん
「揉んでもらいたい」
と思って、治療院に来られる方もいることを否定するつもりはありませんが、そういう方はごく少数だということに気が付かなければなりません。
皆さんの願いは
根本的に元気になりたい
ということなんです。
・痛みから解放されたい
・元気になりたい
・昼にバリバリ働いて夜にぐっすり眠れる身体にしたい
など、だから
「身体を揉んでいれば満足してもらえるだろう」
みたいに安易に考えるのは、治療者の心理としては良くないことだと思っています。
肩こり、四十肩の原因は、片側を下にして寝る癖が悪い
そういうケースは肩甲下筋を調整すると改善しやすい
とかも覚えておくと使えます。
↓詳しくは、「肩こりの整体」のYouTubeへ↓
治療者には、幅広い知識と経験が必要です。
興味を持って、取り組んでゆくことで どんどん吸収できます。
楽しんでがんばってくださいね。
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