2021年05月25日
5月23日(日)桜セミナー開催しました。
今回は、大阪、兵庫、京都、和歌山、奈良と他府県から多数の方にご参加いただきました。
わざわざ遠い所から整体の勉強に来ていただけることをとてもうれしく思っています!
今回のあらすじです。
(話)「身体を根本的に調整する!」というのはどういうことなのか?
~自律神経を整えて、根本的に元気になっていただくということの意味とは~
(整体実技)簡単な4つのパターン分け 観察と施術
↓詳しくご覧になりたい方は、動画も是非ご覧ください!↓
【話】
二宮整体は、自律神経を調整することを目的とした整体です。
鍼灸整骨院をしていると、ほとんどの方は「痛み」で来院されます。
そういう意味では、「自律神経を調整する整体」というのは、ごく一部の方にしか効果がない・意味がないように感じられる方も多いかもしれません。
ここからは、
「なぜ自律神経を調整することが痛みやしんどさ、不快な症状、病気の軽減や改善に直接つながるのか??」
ということ説明してゆきます。
例えば、このようなケースをご紹介しましょう。
太郎さんは、ある日腰に強い痛みを感じました。
なんとか仕事をこなして、その日は自宅でゆっくりと過ごしました。
翌日も痛みはありましたが、前日よりも軽減しています。
結局、病院(治療院)にもかかることなく3日ほどで良くなりました。
次郎さんは、ある日腰に強い痛みを感じました。
なんとか仕事をこなして、その日は自宅でゆっくりと休みました。
翌日も痛みが軽減することはなく、前日よりもむしろひどくなっています。
自力では治らないと判断した二郎さんは、結局3日後に病院(治療院)に対診しました。
太郎さんは、病院や治療院などの医療機関にかかることなく良くなりました。
次郎さんは、病院や治療院にお世話にならざるを得なくなりました。
お二人の違いは何なのでしょうか??
人は、「これは、自分の力では治らないかも!?」と感じた時に病院や治療院などに通院するものです。
肩に張り感や違和感があっても、自分でストレッチして少し揉んだら良くなったのであれば、わざわざ病院には行かないですよね。
要するに、皆様が通院される理由は、
「放っておいて改善しない痛みを取ってもらいたい!」
というご要望なのです。
じゃあ、なぜ太郎さんは放っておいて良くなったのに、次郎さんは放っておいてよくならなかったのでしょうか??
それは、太郎さんは、「自分の力で回復できる身体(免疫力が高い身体)」であり、
次郎さんは「自分の力で回復できない身体(免疫力が低い身体)」であったからです。
病院や治療院で施術を受ければ、どのような施術であっても痛みは軽減することが多いでしょう。
しかし、もっと大切なのは、その方のお身体そのものを「自分で回復できない身体」から「自分で回復できる身体」に変えておくことだと感じています。
それが、
「お身体を根本的に整える」ということであり、
それは「自律神経を整える」ということなのです。
自律神経が整った状態は
「昼にバリバリ仕事ができて(集中力があり)、夜にリラックスして休める(回復できる)身体」なのです。
「自分で回復できる身体の代表」は、「元気な子供」です。
お昼に思いっきり動いて、夜寝ると眠りは深く少々物音が鳴っても起きません。
残念ながら大人は、ストレス、食べ過ぎ、冷え、偏り疲労などが原因となり、自律神経が乱れた時「自分で回復できない身体」になってしまいます。
大人の身体から元気な子供の身体に戻ることはできませんが、元気な子供の身体に近付けることはできます!
それが、自律神経の調整を目的とした根本施術の二宮整体になります。
【人間の異常は2種類!その異常を見極めよう】
人間の異常は2種類です。
弛緩異常と緊張異常です。
弛緩異常(交感神経の機能低下状態)
目がボーっとしていて、やる気、集中力の低下した状態の方。
だいたい身体がだるい、しんどい、疲れたと言われることが多いです。
体調を崩すと、寝過ぎ、食べ過ぎ傾向になりやすい。
左後頭骨が下がって、左肩が下がり、左の骨盤が開いている状態。
これをAパターンとします。
緊張異常(副交感神経の機能低下状態)
目が緊張していて鋭く、呼吸は浅く、リラックスできずに身体の力を抜くのが下手な方。
夜の眠りが浅く、寝付けなかったり、早朝に起きて眠れないなどなりやすく回復しにくい身体である。
体調を崩すと、眠れない、食べれない傾向になりやすい。
右後頭骨が下がって、右肩が下がり、右の骨盤が下がっている状態。
これをCパターンとします。
上下で異常側が交差しているBパターン、Dパターンもあります。
右の後頭骨が下がり、右肩が下がっているが、左の骨盤が開いているBパターン。頭に気が上がって下りにくい状態で、身体は重くだるい。
左後頭骨が下がり、左肩が下がっているが、右の骨盤が下がっているDパターン。頭に気が上がらないので決断がしにくく考えがまとまらない。身体は緊張しやすく休めない状態。
【施術】
(1)観察
(座位)後頭骨の観察、肩の高さをみて、また筋肉を触って観察
(仰臥位)後頭骨の高さ、頚椎の状態、骨盤の状態、下肢の重さ、足背、足趾を観察
本来は、腹臥位で背骨の観察をするところを今回は時間の都合上カットして座位と仰臥位のみで上下の異常側を決める(要するにA~Dの どのパターンに当てはまるのか)実技の練習を行いました。
気の通りの悪い側、触られて痛い側、高さが落ちて下がっている側、重たく感じる側を総合的に判断して異常側としました。上半身、下半身で左右の異常側を決定。
(2)施術
Aパターン
左上肢の施術、左骨盤を締める
Bパターン
右上肢の施術、左骨盤を締める
Cパターン
右上肢の施術、右骨盤を上げる
Dパターン
左上肢の施術、右骨盤を上げる
上肢の整体:合谷、手三里、尺沢、腕の疲労、肩甲骨剥がし など
下肢:左が異常側であれば左を締める調整、右が異常側であれば右を上げる調整
簡素な説明ですみません。
詳しくは動画をご覧ください。
(3)再度観察
施術が終わったら、再度観察を行います。
触った感じ分厚いようなところはスッキリとしましたか?
押されて痛かったところは痛みが取れましたか?
施術されたご自身の感覚で触あった感じが変化しており、患者さんも触られた感じの痛みが減っていればうまく調整ができています。
【まとめ】
お身体を観察して、A~Dのどのパターンにあたるのかを判別する。
それぞれのパターンに合わせた施術・調整を行う。
弛緩異常(交感神経の機能低下状態)は、「シャキッ」と引き締まる調整が良い。
緊張異常(副交感神経の機能低下状態)は、「ふわっ」とリラックスする調整が良い。
【感想】
参加された皆様、とても熱心で素晴らしいと感じました。
初めて参加の方も多かったのですが、実技練習中も楽しい雰囲気で過ごせたことが良かったです。
桜セミナー旧メンバーのKさん、Y君、AN当日はご協力ありがとうございました!
ワンポイントアドバイス
細かいところですが、「抜く」動作が大きい方が多いように感じました。
整体において、「抜く」動作はとても大切です。
ほとんどの調整で、小さく早く「スッ」と抜きます。
皆さん、「抜く」というと手を放してしまえば良いのかと感じてしますかもしれませんが、それは少し違います。
10入れているものを7~8くらいとどめて2~3くらい緩めてほしいのです。
力が「ふわ~っ」と抜けてしまうのは、我々は「抜く」とは呼びません。
小さく早く「スッ」と抜くことを意識されると、更に技に磨きがかかると思いますよ!
慣れないうちは自然にできないかもしれまんが、練習を重ねるうちに力まずにうまく抜けるようになると思います。
ご参考まで。
また皆様にお会いできる日を楽しみにしています!